まちスポ仙台を知る
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まちスポ仙台とは
まちスポ仙台のビジョンやスタッフ紹介をご覧いただけます。
団体概要
理事紹介、情報公開、アクセスなどの基本情報を掲載しています。
活動を知る
ACTION
活動紹介
まちスポ仙台は「ひろげる」「うみだす」「そだてる」の3つを軸に活動しています。
ひろげる
既に想いをもって活動を進めている方同士をつなげて、更なる活動の広がりをつくります。
うみだす
地域課題を新たな仕組みを生み出すことで抜本的・持続的な課題解決を目指します。
そだてる
若い世代のまちへの関心・興味をはぐくみ、次世代のまちづくりを担う人材育成を行います。
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まちスポ仙台は「ひろげる」「うみだす」「そだてる」の3つを軸に活動しています。
ひろげる
既に想いをもって活動を進めている方同士をつなげて、更なる活動の広がりをつくります。
うみだす
地域課題を新たな仕組みを生み出すことで抜本的・持続的な課題解決を目指します。
そだてる
若い世代のまちへの関心・興味をはぐくみ、次世代のまちづくりを担う人材育成を行います。
つながるみつける日記 ・episode3・
みなさんこんにちは!
まちづくりスポット仙台でインターン生として活動している嶺岸ほのかです。このブログでは、まちづくりスポットで活動されている団体さんの想いやお困りごとなどを私なりの視点から発信し、団体さん同士がつながるきっかけとなることを目標としています。
「人と人のつながり」を大切にしながら、私自身も学び、成長する日々です。このブログを通じて、新しい発見や繋がりが生まれるきっかけになれば嬉しいなあと思います。
ぜひぜひ、この記事を読んだら、気軽に反応もらえると嬉しいです!
仙台城南高校の科学技術科 デザインコースでは、卒業制作の一環として「伝える手ぬぐい」というプロジェクトを行っています。
この活動の目的は、東北の伝統文化を学び、現代に伝えること。100年以上続いてきた伝統工芸や文化の多くが、後継者不足で消えつつある――しかし、それは「興味がないから」ではなく、「そもそも知らないから」ではないか。
そんな問題意識から、「まずは知るきっかけを作ろう」と始まったのが、この手ぬぐいづくりです。
伝える手ぬぐいには、ただの“布”以上の意味があります。
「手拭い自体の文化を知る」「手拭いに描かれた文化や伝統とその背景を知る」。
この二つの視点を持つことで、伝統文化を身近に感じてもらいたいという想いが込められています。
「手拭いって、持ってはいるけど、正直あまり使っていなくて、、、ハンカチのほうが便利かなって思ってました」
そんな私の言葉に、樋代先生はこう答えました。
「確かに、あまり知られていないのですが、手ぬぐいの方が水をよく吸うし、雑菌も繁殖しにくい。長く使うと風合いが増して、どんどん柔らかくなるんですよ。」
確かに、ハンカチは汚れると買い替えることが多い。一方で、手拭いは何度も洗いながら使い続けることができる。
「いいものを長く使う」という日本の文化を、手ぬぐいは体現しているのかもしれません。
手ぬぐいに注目した理由には、先生のご自宅の近くにある仙台市の「南染師町」が関係しています。
この地域は、伊達政宗公の死去後、二代藩主・忠宗公が瑞鳳殿を建立する際、霊屋下に住んでいた染師たちを現在の南染師町に移住させたことに始まります。しかし、かつては数多くあった染物屋も、今ではわずか一店舗(永勘染工場様)を残すのみとなりました。
「手ぬぐいを含め、文化や伝統が消えていくと、日本の“ものを大切にする心”も失われてしまうのではないか。」
樋代先生は、そうした危機感を持っています。
例えば、お茶碗には「金継ぎ」という技法があり、割れても修復して使い続ける文化があります。しかし、現代では「割れたら捨てて、新しいものを買う」——そんな価値観が主流になりつつあります。
「ものを大切にする心」と「伝統を受け継ぐこと」は、実は深く結びついているのだと感じました。
しかし、伝統工芸を守ることは決して簡単ではありません。
「『伝統だから残さなきゃ』と言うだけでは、人々の生活に定着しません。一方で、『時代に合わせて変える』ことに、職人さんによっては抵抗を感じているのではないかと思う場面もあります」と樋代先生は語ります。
例えば、筆。筆で文字や絵を表現する機会が減れば、売れなくなってしまいます。では、どうすればいいのか――。
樋代先生は、伝統工芸は単に過去を守るものではなく、時代に合わせて進化させていくことが必要だと考えています。そして、「この課題に終わりはなく、今後も一教員として向き合い続けたい」と話します。
「手ぬぐいじゃなくてもいい。ただし、東北の伝統文化に関わるものでありたい。」
プロジェクトの方向性について、樋代先生はそう話します。
「手ぬぐいを使う文化が薄れれば、また高校生たちは“手拭いを知らない”状態に戻る。それは避けたい。」
生徒たちが、ただ作るだけで終わらず、「自分たちが生きていく上で、本当に大切なものは何か」を考えるきっかけにしたい。
そして、それを次の世代へ伝えていく。
手ぬぐいを通じて生まれたこの学びが、これからどのように進化していくのか——今後の展開にも注目です。
よりみち話🌱
樋代先生のちょっとした「食」にまつわるお話を。ここでは、インタビュー中のちょっとした余談をご紹介します。
「最近は、蒸篭(せいろ)で蒸したものにハマっています。ふかふかしていて美味しいし、木の香りがまたいいんです。余分な油も落ちるので、ヘルシーで最高ですよ。」
先生の話しぶりからも、食を楽しみながら丁寧に暮らしている様子が伝わってきます。
実は私も、木の香りが広がる蒸篭や曲げわっぱが大好きなんです!
「伝統工芸を残すためにできることって、何だろう?」
これは、決して職人さんだけの問題ではありません。
私たちが 「知ること」「使うこと」「誰かに伝えること」――
それだけでも、伝統を未来へつなぐ力になります。
樋代先生は、こう考えます。
「伝統工芸の職人さんたちが、もっと気軽に高校生とコラボできる場があればいい。」
「“伝えたい”と思っている人と、“学びたい”と思っている生徒たちを、もっとつなげられたら……。」
そうした新しい支援のかたちを模索しながら、先生は私たち一人ひとりができることにも目を向けています。
例えば−−
✔️旅行先で、その土地の伝統工芸品をひとつ買ってみる。
✔️ お土産を選ぶときに、「手拭い」や「こけし」など、日本の伝統工芸品を選んでみる。
✔️ SNSで「こんな工芸品があるんだよ!」と発信してみる。
大きなことをしなくてもいいのです!
まずは、小さな行動から。
私たちの暮らしの中で、「つながる」「みつける」ヒントは、きっとたくさんあるはずです。
少しでも気になる方は、ぜひまちづくりスポット仙台までお声がけください。
また、樋代先生への直接のお問い合わせもお待ちしております。
〔先生の連絡先〕
022-305-2111(仙台城南高等学校 科学技術科 デザインコース)
Instagram ⇒ https://www.instagram.com/johnan_stid/ 【 科学技術科 】デザインコース|仙台城南高校
作成・嶺岸ほのか
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