まちスポ仙台を知る
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まちスポ仙台とは
まちスポ仙台のビジョンやスタッフ紹介をご覧いただけます。
団体概要
理事紹介、情報公開、アクセスなどの基本情報を掲載しています。
活動を知る
ACTION
活動紹介
まちスポ仙台は「ひろげる」「うみだす」「そだてる」の3つを軸に活動しています。
ひろげる
既に想いをもって活動を進めている方同士をつなげて、更なる活動の広がりをつくります。
うみだす
地域課題を新たな仕組みを生み出すことで抜本的・持続的な課題解決を目指します。
そだてる
若い世代のまちへの関心・興味をはぐくみ、次世代のまちづくりを担う人材育成を行います。
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まちスポ仙台は「ひろげる」「うみだす」「そだてる」の3つを軸に活動しています。
ひろげる
既に想いをもって活動を進めている方同士をつなげて、更なる活動の広がりをつくります。
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地域課題を新たな仕組みを生み出すことで抜本的・持続的な課題解決を目指します。
そだてる
若い世代のまちへの関心・興味をはぐくみ、次世代のまちづくりを担う人材育成を行います。
ぷれいすこうろん vol.3
皆さまこんにちは!村上颯太(ムラカミソウタ)と申します。
2024年10月よりインターン生としてまちスポ仙台で活動させていただいています。
大学では主に建築に関することを学んでいます。よろしくお願いします!
このコーナーでは、「まちスポ仙台」や「ブランチ仙台」で展開されるさまざまな活動やアクティビティをプレイスメイキングの視点から深掘りし、豊かな空間づくりについて考えていきます!
第3回の今回は、一度ブランチ仙台の空間としての状態を調査していこうと思います!
具体的には、国土交通省が作成した「まちなかの居心地の良さを測る指標」を用いた調査をします。
このツールは、2022年9月から10月にかけて仙台で行われた社会実験である「青葉通り仙台駅前エリア社会実験 MOVEMOVE」でも活用されました。
今回の調査は、現状をしっかり把握して、今後の活動に活用することを目的として行います。
(出典:https://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_machi_tk_000081.html)
居心地の良い空間に求められる要素は、その場に滞在する人の感情やその場で行われる活動の性質により、様々なものがあるといいます。
今回用いる指標では、わかりやすさも踏まえて、居心地の良さを「安心感」、「寛容性」、「安らぎ感」、「期待感」の4つにグループ分けされています。
各要素は上図のように定義されます。
これらを基にした調査項目が含まれる調査シートを用いて、平日と休日に分けて現地計測を行いました。
両者を合わせ、総合的に分析していきます!
上記の4つの要素を意識した上で仮説・予想を立てます。
「安心感」については、ある程度高いスコアが得られるのではないかと思います。商業施設ですし、広場があるとは言え各店舗に囲まれるようになっていて、常に誰かしらからは見られる状態は安心感につながるのではないかと考えます。
「寛容性」についても、低くはならないと予想します。散歩目的で訪れる人やペットを連れる人、子どもたちなど様々なターゲットを受け入れるおおらかさがあると普段過ごしていて感じることが大きな理由です。
逆に、「安らぎ感」はそこまで高くならないのかなと考えます。芝の広場や座る場所も多少ありますし高くなる可能性もありますが、安心感のなかで触れた、誰かしらから見られている状態というのは安らぎとは遠い場所に位置しているものかな、と。
「期待感」については未知数です。何もない平日などは低くなりそうですが、休日は高くなりそうです。また、イベントが催されている日などでも賑わいが外へともれ出すのか等で変わってきそうな気がします。
訪れる層については、平日は1人層が、休日は家族層が多く、割合がガラッと逆転すると推察されます。訪れる人数は、通行する人をいつも見ている肌感では平日で1時間に40人、休日では100人ほどではないかと思います。
以上の仮説・予想のもとで調査を行います!
それぞれ左側が「主観」、右側が「活動」を計測した結果です。「主観」と「活動」のスコアに差がある場合、その場所の実態と印象にズレが生じていると考えられ、その要因を考えることでその対象地の課題の発見につなげることができます。
まず「安心感」から見ていきます。
全体的に高いスコアが並び、実態と印象ともに安定していて、安心感は十分にあると見て取れます。
唯一ギャップがあったのはゴミに関する項目ですが、商業施設という特性上、どこか他人に任せるモードになってしまうのは理解できる気もします。
次に「寛容性」です。
こちらも比較的高いスコアが並び、両者のギャップは確認されずでした。しかしながら、ギャップがない=改善点が全くない とも限りません。
例えば「うたた寝」に関する項目は双方スコアが1に留まっており、安心感があるという結果と矛盾する形になっています。また、「子ども」「趣味」に関する項目は平日と休日で差がありました。子どもたちは、学校に行っていることが大きな要因になり、平日ではスコアは1に留まっています。また、趣味についてはまちスポに依るところが大きく、どんな団体さんがまちスポを利用しているかでブランチ仙台全体のスコアも大きく変化してしまいます。
続いて「安らぎ感」です。
こちらは一転して高いスコアと低いスコアの差が激しく、主観と活動のギャップも多く確認されました。まず「ぼーっとできる場所」「座って休憩したり、くつろいだりする場所」です。大きい広場があり、座れる滞留場所も幾らか用意されているためぼーっとする人、くつろぐ人が多くいてもいいものですが、スコアは低くなってしまっています。
加えて、「緑、自然」に関する項目です。多くの植栽が目を引き、カラーイメージとして緑を挙げる人が多いと思われるブランチ仙台ですが、それらを足を止めて眺める人は居ません。良くも悪くも景観に溶け込み、背景になってしまっていると思われます。
最後に「期待感」です。
こちらも高低の差があり、ちらほらギャップがみられました。「パフォーマンス」に関する項目はイベントの有無に左右される部分が大きいのかなと思います。11月に行われていたファッションショーのような催しがあれば、スコアもグンと上がるのではないかと考えられます。また、「写真や動画」についても、それに付随していくものかなと。「音楽」に関しては植栽と同様、背景と化してしまっていると考えられます。
先ほどまでは内部空間も含めて調査を行いましたが、今度は広場や道などの外部空間に絞り、通行量とその属性について調査を行いました!
(高齢者は大人として扱っています)
平日では1時間におよそ114人、休日ではその倍のおよそ213人の通行が確認され、予想とはかけ離れた数値です。私が普段どれだけ適当にみているかが白日の下に晒される形になりました…。
しかしながら、休日は平日より通行者が多く、2倍にもなっている点や、1人の方と家族連れの割合がガラッと変わることなどは予想通りでした。ここで注目すべきなのは、平日だと家族連れよりもグループの割合が高くなるところ、そして平日と休日で若干男女比が変化するところです。これらを鑑みてイベントの開催などを行うことで良い効果が見込めるのではないかと考えられます。
以上が大まかな調査結果でした。
では、冒頭で述べた、同じ調査ツールを用いた社会実験「MOVE MOVE」と照らし合わせてみます。
MOVEMOVEでは、平日午後は学生、夜は仕事帰りの社会人、休日日中は子供連れが多く訪れたといいます。
ブランチ仙台とは、休日に訪れる属性はほぼ同じですが、平日に訪れる属性が異なります。
都市中心部と郊外住宅地の商業施設ですから結果が異なってくるのは当たり前ですが、闇雲にターゲットを子どもにしたりせず、
その場所ごとに訪れる人の層を時間ごとに調査し、認識・把握しておく必要があります。
また、MOVEMOVEではデザインサーベイの結果から赤と青をキーカラーとして採用したことで、エリアに新しい印象を生むことに成功していましたが、ブランチでは植栽の緑色が意識の外に行き、背景になってしまっていました。
既存のものに調和する配色がベストであるとばかり考えていましたが、調和以外の視点で考えることも重要かもしれません。
まず、今回の調査の「主観」はあくまでも私1人の個人的なものなので、私以外の人、できれば普段ブランチ仙台を訪れない人も含めて数人で調査を行ったほうがより正確な値が出せるのではないかというのは大きな反省です。
加えて、通行者の数、それに関わる活動の数などは季節によって大きく変わることは間違いないと考えます。これからだんだんと暖かくなってくるにつれて、少しづつ通行するだけでなく滞在する者も増えてくるでしょうし、それに伴い外部活動も多くみられるようになると推察されます。気温の変化によって改善されるものを明らかにするためにも、春になったらまた同じ調査を行い、結果を比較することが重要になってくると思います。
さらに、今回多く出た課題の中でいくつかに共通していた、何かを見たり聞いたりした際に、自分の中の当たり前に収めてしまい、認識の外へ追いやってしまう、そんな「背景性」の解消を進めるにはどうすればよいか、考えていきたいです。
今回はいつにも増して硬いお話になってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました!
次回もお読みいただけると嬉しいです!
文責・インターン生 村上
数年前の豆撒きの落花生が、ずっと履いていなかった靴のなかに潜んでいました…。まさに自分で蒔いた豆…。
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